北海道を旅していて、ふと立ち寄りたくなる場所があります。
帯広市の郊外にひっそりとたたずむ「旧愛国駅」もそのひとつ。
1973年、国鉄広尾線「愛国駅」と「幸福駅」の切符が“愛の国から幸福へ”として全国的なブームとなり、観光客が殺到しました。今は廃線となって久しいこの場所も、当時のままの駅舎が保存され、観光地として静かな人気を集めています。
■「愛国駅」の歴史とは?
愛国駅は、かつての国鉄広尾線の駅の一つで、1910年(明治43年)に開業。
終点は広尾駅で、帯広駅から幸福駅、愛国駅を経由し、太平洋沿岸の町々を結んでいました。
1987年に広尾線は全線廃止。以後、駅舎は解体されることなく、観光資源として保存されています。
■記念館と当時の車両展示
駅構内には、実際に使われていたSL(9600形蒸気機関車)が保存展示されています。
また「交通記念館」には、かつての切符や駅の資料、制服などが展示されており、鉄道好きはもちろん、昭和レトロな空気が好きな方にもおすすめの場所です。

■“愛の国から幸福へ”のブーム
当時販売された「愛国〜幸福」行きの切符は、恋人同士や夫婦、また受験生や病気平癒を願う人々にまで広がり、年間100万枚以上が販売されたこともありました。今でも記念切符のレプリカを購入することができます。

■駅ノートと訪れる人の想い
駅舎の中には自由に書き込める「駅ノート」が設置されており、訪れた人々のメッセージがびっしりと綴られています。「愛する人と来ました」「ここからもう一度人生を始めたい」など、素直な言葉に胸を打たれることもしばしば。
■アクセスと立ち寄り情報
- 住所:北海道帯広市愛国町基線39番地
- アクセス:帯広市街から車で約20分、レンタカーやバイク旅におすすめ
- 入場料:無料(記念館の一部展示のみ有料の場合あり)
駐車場やトイレも整備されており、気軽に立ち寄れるスポットです。近くには「幸福駅跡」もあるので、ぜひセットで訪れてみてください。
おわりに
時代は変わっても、人の“幸せを願う気持ち”は変わりません。
旧愛国駅跡は、そんな気持ちを静かに受け止めてくれるような、優しい場所でした。
バイクや車で北海道を旅する方は、ぜひこの“愛の国”に一度立ち寄ってみてはいかがでしょうか。



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