渡辺貞夫さんに学んだ「まだまだ青二才」な私の挑戦

シニアライフ

名古屋の喫茶店での運命的な出会い

それは、今から40年以上も前のこと。名古屋の栄テレビ塔の横にある喫茶店で、一人でコーヒーを楽しんでいた私の前に、渡辺貞夫さんが現れました。小柄で柔らかな笑顔を浮かべ、「こんにちは、ここ空いてますか?」と気さくに声をかけられた瞬間、私は驚きと緊張で胸が高鳴ったのを覚えています。

向かい合わせの相席となり、短いながらもお話をさせていただいたそのひとときは、私にとって忘れられない時間となりました。その日を境に、私は渡辺貞夫さんの音楽に夢中になり、ファンとして彼の活動を追いかけるようになったのです。

渡辺貞夫さんの音楽との出会い

渡辺さんの音楽に惹かれたのは、やはりその自由で力強い表現です。特に「カリフォルニア・シャワー」に初めて触れたとき、私は心の底から感動しました。その明るく弾けるようなメロディーには、彼の人生観や音楽への情熱が詰まっていて、ただ聴くだけでは飽き足らず、「いつか自分で吹いてみたい」と思うようになりました。

40歳を迎えた頃、私はその思いに突き動かされるようにサックスを学び始めました。それまではギターくらいしか音楽の経験がなかった私にとって、それは挑戦そのもの。初めて手に取ったサックスから音を出すことすらままならず、簡単な練習曲に四苦八苦する日々でした。それでも、渡辺さんの音楽を聴くたびに「まだまだ青二才だ。もっと頑張ろう」と思えたのです。

91歳のリサイタルで感じた感動

そして先日、渡辺貞夫さんのリサイタルに久しぶりに足を運びました。91歳という年齢で現役を続けるその姿に、会場全体が感動に包まれていました。一音一音に込められた情熱は、年齢を超えてなお輝いており、「自分もここまで頑張り続けたい」と強く思わされました。

そしてアンコール。渡辺さんは「カリニョーゾ」を演奏してくれました。この曲が始まった瞬間、心に深い何かが触れたようで、気がつくと目頭が熱くなっていました。渡辺さんが一音一音丁寧に紡ぎ出す音楽は、まるで「人生の温もり」そのもの。これまでの彼の歩みが音となって響き、会場全体を包み込んでいました。

アンコールの余韻が消える中で、私はこう思わずにはいられませんでした。「どうかこれからもずっと長生きしてほしい。そして、その音楽で私たちを導いてほしい」と。

渡辺貞夫さんから学んだ「挑戦する姿勢」

渡辺さんの音楽から学んだことは、挑戦することの大切さです。年齢を理由に何かを諦めるのではなく、むしろその年齢にふさわしい形で新たな挑戦を続けていくこと。その姿勢が、音楽を通じて多くの人々に勇気を与えています。

65歳を迎える私も、「まだまだ青二才だ」と思う気持ちを持ち続け、挑戦を続けていきたいと思います。渡辺さんのように、何歳になっても夢を追いかけ、誰かの心を動かせるような存在でありたいと願っています。

最後に:渡辺さんへの感謝

「カリフォルニア・シャワー」を吹くという夢はまだ叶っていませんが、それでも渡辺貞夫さんの音楽に触れるたび、私の中には新たなエネルギーが湧いてきます。先日のリサイタルで感じた感動は、私のこれからの人生の大きな支えとなるでしょう。

渡辺貞夫さん、本当にありがとうございます。あなたの音楽は、私たちに生きる希望を与えてくれます。どうかこれからもお元気で、その素晴らしい音楽を奏で続けてください。

読者の皆さまへ

この記事を読んでくださっている皆さんも、ぜひ渡辺貞夫さんの音楽に触れてみてください。彼の音楽が、きっとあなたの心に新たな何かを灯してくれるはずです。そして、年齢に関係なく挑戦を続ける素晴らしさを実感していただけたらと思います。

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