【楽な起業などない】伝えたい現実と覚悟

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「起業って、もっとスマートで楽にできるものじゃないの?」 「好きなことで生きていくなら、会社なんて辞めて自由に働きたい」

このブログを読んでくださっている方の中には、そんな気持ちを抱いている方も多いのではないでしょうか。

実際、世の中には「自由な起業ライフ」を描いた広告やSNSの投稿が溢れています。スマホ一つで稼ぐ人、オフィスを持たずに世界を旅しながら働く人。たしかに、そういう人も存在します。

けれど——現実は、決してそんなに簡単ではありません。

そんな現実を教えてくれたのが、サイバーエージェント創業者・藤田晋さんの2冊の著書です。

実はこの本、私の知人に「一度読んでみた方がいい」と勧められたのがきっかけで手に取りました。正直なところ、最初は「IT成金っぽい話なのかな?」という先入観を持っていたのですが、読んでみてその思い込みは見事に一掃されました。

本の中で語られているのは、華やかな成功談ではなく、泥臭く、孤独で、必死に戦う日々の連続。やっぱり起業って、こういうものなんだな——と、強く感じさせられました。

・『渋谷ではたらく社長の告白』(幻冬舎) ・『起業家 ― サイバーエージェント藤田晋が明かす、成功と挫折の赤裸々な記録』(幻冬舎文庫)

この2冊には、華やかさの裏にある地道で苦しい創業期のリアルが詰まっていました。

今回は、私が49歳で起業し、今年65歳を迎えた今だからこそ伝えたい、「楽な起業などない」という真実について、サイバーエージェント創業者・藤田晋さんの著書『渋谷ではたらく社長の告白』と『起業家』をベースにまとめてみたいと思います。

このブログを読み終える頃には、「幻想の起業」ではなく「現実の起業」に向き合う覚悟が芽生えているかもしれません。

楽な起業はない。それでも挑戦する価値はある

藤田晋さんは、若くしてサイバーエージェントを立ち上げ、当時最年少で株式上場を果たした実業家として知られています。しかし彼の本を読むと、「輝かしいキャリアの裏側にどれだけの苦労があったか」が、これでもかというほど伝わってきます。

特に印象的なのが、「週に910時間働いた」と表現される創業初期の異常なまでのコミット。恋人とも別れ、すべての時間と情熱を会社に注ぎ込む。アメーバブログの立ち上げでは、社内の反対を押し切ってゴリ押しし、結果が出るまで現場に立ち続ける——まさに、泥臭さの塊です。

当時の藤田社長の行動を見て思うのは、起業は「覚悟と継続」でしか結果を出せないということです。

丸投げはリーダーシップではない。だからこそ自分で動く

藤田さんは経営の本質について、明確に語っています。それは「丸投げはリーダーシップではない」ということです。

よく、「人に任せられるのが経営者の仕事」と言われますが、任せるためには、まず自分が“やれる人”でなければなりません。

実際、アメーバブログ事業がうまくいかず、任せていた責任者でも結果が出なかったとき、彼は自分で現場に戻り、すべてを把握して改善に取り組みました。

この姿勢こそ、本当の意味でのリーダーシップです。自分でできるからこそ、信頼して任せることができる。自分で責任を取る覚悟があるからこそ、他人にチャンスを与えられるのです。

構えより大切なのは“続ける力”

起業において、成功する人と途中で諦めてしまう人の違いは、「最初からどれだけ完璧な準備をしたか」ではありません。

一番大事なのは、「どれだけ地道に続けられたか」です。

どんなに立派なビジネスモデルでも、最初はうまくいかないものです。集客できない。売上が立たない。周囲に理解されない。そんな時でも、自分の信じた道をブレずに続けられるかどうか——それが分岐点になります。

「構え」より「続ける」。このシンプルな原則こそが、私が49歳で起業してから学んだ最大の教訓です。

副業から始めたワービーパーカーの成功事例

面白い対照例として、アメリカのメガネブランド「ワービーパーカー」の話があります。

彼らは学生時代に副業としてこの事業を立ち上げ、失敗に備えて本業の仕事も確保していた“保険型”起業でした。決して全力投球とは言えないスタートでしたが、数年後には時価総額10億ドルを超える企業に。

この事例が示しているのは、「全力投球じゃなきゃ成功しない」という思い込みを外すことの重要性です。大事なのは、派手な決断ではなく、日々の積み重ねと改善です。

49歳で起業した私が今、思うこと

私は49歳で起業しました。遅いスタートかもしれませんが、あのタイミングでなければ得られなかった学びがあります。

そして今年、私は65歳になりました。今あらためて思うのは、「もし起業を決意する前にこの2冊の本に出会っていたら、もっと楽に進めたかもしれない」ということです。

もちろん、苦労は必要だったし、遠回りした経験にも価値はあります。でも、“構えより続けること”という考え方を早く知っていれば、もっと肩の力を抜いて、淡々と続けることに集中できたはずです。

年齢に関係なく、新しい挑戦に踏み出すことはできます。

もしあなたが今、40代・50代で「今さら遅いかも…」と感じているなら、そんなことはまったくありません。やりたいことがあるなら、まずは一歩踏み出してみてください。

まとめ

・起業に「楽な道」はない。あるのは「やり抜く覚悟」だけ ・リーダーシップとは「できるから任せる」ことであり、丸投げではない ・準備より大切なのは、継続する力 ・副業からでも、地道な積み重ねで成功できる ・年齢は関係ない。いつからでも挑戦はできる

「楽ではないけど、やりがいはある」——それが起業のリアルです。

このブログが、あなた自身の挑戦を一歩後押しするきっかけになれば嬉しく思います。

詳細情報や個別相談の案内が必要な方は、ぜひお問い合わせください。あなたの次の一歩を、心から応援しています。

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