幸福を科学的に手に入れるために重要なこと:幸福優位7つの法則と3つの幸福を解説

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60歳を超えると、人生の優先順位や価値観が大きく変わります。若い頃はお金や時間を追い求めていたとしても、それらがあれば幸せとは限らないことに気づく人も多いのではないでしょうか。実際、幸せとは一つの固定された形ではなく、人によってその姿や感じ方が異なるものです。誰にとっても唯一無二の「幸福」の追求は、特にシニア世代にとって重要なテーマとなりがちです。

今回は、精神科医の樺沢紫苑氏の著書『精神科医が見つけた3つの幸福』と、ハーバード大学のショウエイ・カー博士による『幸福優位7つの法則』を基に、科学的に幸福を手に入れる方法を探り、実際に役立つ具体的なアクションを紹介していきます。


幸福を科学的に解き明かす:脳内物質と幸福優位の関係

幸福はただの感覚ではなく、脳内で分泌される物質によって生み出されます。樺沢紫苑氏は、幸福を感じるための脳内物質として「ドーパミン」「セロトニン」「オキシトシン」の3つを挙げています。一方、ショウエイ・カー博士は「幸福が成功を導く」という真理を説いており、これらの考え方は日常生活に取り入れやすい方法で説明されています。

ドーパミン:成功と達成の幸福

ドーパミンは、目標を達成したり、仕事で成功したときに分泌される物質です。この物質が分泌されると、高揚感や喜びを感じます。しかし、短期的な快感ばかりを追い求めると依存症に繋がる危険があり、最終的には幸福を感じにくくなることもあります。成功を目指すあまり、無理を重ねてしまうと逆効果になります。
事例:例えば、プロジェクトの締め切りに間に合わせようと必死に働き、完成した瞬間に感じる達成感がドーパミンによるものです。ただし、この成功体験が次々に続くと、「もっと達成しなければ」というプレッシャーに変わり、長期的な幸福感が薄れてしまうこともあるので注意が必要です。

セロトニン:健康と安定の幸福

セロトニンは、安定した気持ちを保つために重要な物質です。心身の健康が保たれているとき、セロトニンが活発に分泌され、穏やかな幸福感が得られます。樺沢氏は「朝散歩」がセロトニンの分泌に非常に効果的だと説いています。リズム運動と日の光は、脳内のセロトニン量を増やし、気分を安定させてくれるのです。
事例:例えば、毎朝30分ほど早起きして公園を歩くと、朝日を浴びながらリズムよく体を動かすことでセロトニンが分泌され、1日を穏やかな気持ちでスタートすることができます。こうした習慣を取り入れることで、ストレスを軽減しやすくなります。

オキシトシン:つながりと愛の幸福

オキシトシンは、人とのつながりや愛情によって分泌される物質です。家族や友人との良好な関係が幸福感をもたらし、スキンシップや親切な行動がオキシトシンの分泌を促します。親しい人と交流することが、穏やかで持続する幸福につながります。
事例:たとえば、毎日パートナーとハグをしたり、手をつないで散歩することで、オキシトシンが分泌されます。家族との時間を大切にし、一緒に食卓を囲むといったシンプルな行動もオキシトシンを増やすのに効果的です。また、他人に親切な行動をすると、自分と相手の両方に幸福感をもたらすことができます。


幸福優位7つの法則とは:成功より先に幸せを手に入れる

ショウエイ・カー博士は「幸福が先で成功が後」と提唱しています。成功を求めて今の幸せを犠牲にする人が多いですが、実際には幸福感に包まれている人の方が高いパフォーマンスを発揮し、成功しやすいことが分かっています。以下に、「幸福優位7つの法則」を詳しく解説します。

1. 幸せだから成功する

幸福感に包まれている人は、創造力や効率性が高まり、自然と成功に近づきます。ポジティブな感情は、頭の働きを活発にし、困難を乗り越える力をもたらします。

事例
Aさんは仕事でパフォーマンスを高めるために、幸福感を上げる努力をしました。毎日良いことを3つ書き出し、感謝の気持ちを持つことを習慣化した結果、効率的に仕事をこなせるようになり、昇進することができました。

2. 良いことを3つ書き出す

ポジティブな思考を育むためには、日々の良い出来事に目を向ける習慣が重要です。毎日、今日あった良いことを3つ書き出すことで、ネガティブな思考を減らし、幸せな感覚が自然と増えていきます。

3. 楽しみを待つ

将来の楽しみを計画することは、幸福感を高める効果があります。お気に入りの映画の公開を楽しみにしたり、旅行の予定を立てたりすることで、脳内のエンドルフィンが分泌されます。楽しみを持つことが、毎日の充実感につながります。

4. 運動する

運動はストレスを減らし、気分を向上させるための強力なツールです。週に3回、45分の運動が推奨されています。運動はうつ病の治療にも役立つことが分かっており、精神的な健康を保つために欠かせません。

5. 得意なことを発揮する

人は、自分の得意なことを発揮できるときに幸福を感じます。自分のスキルを活かせる場面を見つけ、それを積極的に取り入れることで、自信と幸福感が高まります。

事例
Bさんは得意なことを見つけるのが苦手でしたが、自分のスキルを日常の小さな場面で活かすようにしたところ、自己肯定感が向上し、幸福感が増したのです。

6. 自信を失ったら目の前のことをやる

ストレスや不安に圧倒されているときは、小さなタスクに集中することで自信を取り戻せます。部屋を掃除する、食器を片付けるなど、簡単なことを達成することで、「自分は物事をコントロールできる」という感覚を得ることができます。

7. ピンチのときほど人と接する

孤独は幸福感を大きく損ないます。困難に直面したときほど、家族や友人とつながることが大切です。人とつながることで安心感を得て、より早く困難を乗り越えることができるのです。


今日から実践できる幸福優位の法則

幸福優位の法則は日常に取り入れやすいので、ぜひ試してみてください。例えば、「毎日良いことを3つ書き出す」「楽しみを作って待つ」「運動をする」などです。これらを習慣化することで、自然と幸福感が高まっていきます。


成功を追い求めるよりも、まずは幸せになることを心がけてみましょう。幸福優位7つの法則を日常に取り入れることで、ポジティブな気持ちになり、結果的に成功を掴むことができるはずです。

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