私たちに平等に与えられているもの──それは「時間」です。1日は1440分。誰もが持つこの資産をどう使うかで、人生の質は大きく変わります。とはいえ、頭ではわかっていても、実際に時間をうまく使うのはなかなか難しいものです。
私自身、過去にはToDoリストを作っては放置し、気づけばSNSをダラダラ眺め、夜には「今日もやるべきことができなかった」と自己嫌悪に陥ることも多々ありました。でも最近は「できることから少しずつやる」ことこそが、実は時間管理の最短距離なのではと思うようになりました。
今回紹介するのは、ケビン・クルーズ著『1440分の使い方』から学べる、成功者たちが実践している時間管理の15の秘訣です。まずは全体を読み、最後に「ここから始めよう」という視点でまとめてみました。少しずつでも実践していけば、きっとあなたの時間の質は変わります。
■ 時間管理の15の秘訣
① ToDoリストを捨て、カレンダーで管理する
多くの成功者はToDoリストを使わず、Googleカレンダーなどに具体的な時間を指定して予定を入れます。やるべきことは「やる時間を決めておく」ことで行動に移せるようになるのです。
② 最優先事項(MIT)を決めて時間を先に使う
Most Important Task(MIT)とは、その日一番重要なタスクのことです。やりやすい作業ばかりをこなすのではなく、1日の中で最も集中力が高い時間帯に最も大切な仕事を先に行う。これが日々の生産性と満足感を一気に高めてくれます。
私自身も、このMITという考え方を取り入れてから、「気がかりなことを後回しにするストレス」から少しずつ解放されてきました。
MITを活かす3ステップ:
できれば朝のゴールデンタイム(起床後2時間)に実行する
朝一番に、今日やるべき一番大切なタスク(1〜3つ)を決める
そのタスクに必要な時間をカレンダーにブロックする
③ 気が乗らないことは「No」と断る勇気を持つ
他人の時間要求にすべて応じていては、自分の大事なことに使える時間がどんどん削られます。「何をやらないか」を決めることも大切です。
④ 朝のゴールデンタイムを活用する
起床後の2時間は脳のゴールデンタイム。この時間にMITや創造的な作業をあてることで、生産性が大きく向上します。
⑤ メールとSNSのチェック回数を減らす
集中力を妨げる代表がメールとSNS。通知はオフにして、チェックは1日3回以内にまとめるのが理想です。
⑥ 「一度しか触らない」を意識する
メール、書類、LINEなど、一度開いたらその場で処理。二度手間を防ぐことで、脳のリソースを無駄に使わずに済みます。
⑦ マルチタスクをやめてシングルタスクで終わらせる
人間は本来、1つのことにしか集中できません。作業を切り替えるたびに脳は疲れます。目の前の一つに集中することで質も効率も上がります。
⑧ 「1440分」と書いた紙を貼る
時間の有限性を意識するために、身近なところに「1440分」と書いた紙を貼っておく。私も試しましたが、ふとした時に視線に入り、時間を意識する良いトリガーになります。
⑨ ノートは手書きでとる
手書きは記憶にも残りやすく、思考の整理にも有効。デジタルよりも一歩深い思考につながるとされています。
⑩ 日々のテーマを決める
1日ごとに「今日は動画編集の日」「今日は事務処理の日」などテーマを決めることで、集中力が高まります。
⑪ 成功のイメージを毎日持つ
成功者は、達成したい未来を毎日思い浮かべて行動に結びつけています。習慣化することでモチベーションの維持にも。
⑫ 5分以内に終わることは今すぐやる
先延ばしの原因となる小タスクをすぐに処理することで、心の余白も広がります。
⑬ 先延ばし癖を克服するための質問を持つ
「今これをやれば、どんな良い未来が待っているか?」と自問するだけでも、行動に移りやすくなります。
⑭ 未来の自分と戦う
「どうせ未来の自分はまたサボる」と仮定して、今のうちに対策しておく。たとえばお菓子を買わない、朝に運動の服を準備しておくなど。
⑮ 時間を決めて休む・リフレッシュする
生産性を上げるためには、質の良い休息も必要不可欠。ぼんやり過ごすのではなく「休む時間」を明確にすることが大切です。
■ まずはここから始めよう
これだけたくさんの秘訣を一気に実践しようとしても、うまくいかないことが多いと思います。私も最初はそうでした。だからこそ「まずはここから」という視点を持つことが重要です。
私がおすすめするのは、次の3つから始めてみることです:
- カレンダーに予定を書き込む(①)
リストを作るだけではなく、実際に「やる時間」をブロックしてみてください。私もこの習慣にしてから、驚くほどToDoが減りました。 - 朝のゴールデンタイムをMITに使う(②・④)
朝の1〜2時間を最優先事項にあてるだけで、一日が整い始めます。 - メールとSNSの通知を切る(⑤)
集中できる時間を作るために、まずはこのシンプルなアクションから始めましょう。

■ 最後に
時間管理のスキルは、一朝一夕に身につくものではありません。私自身、まだまだ試行錯誤中です。それでも「できるところから少しずつ」というスタンスで取り組んでいくと、確実に生活に変化が現れてきます。
1440分──この限られた時間の中で、自分が本当に大切にしたいことに時間を使えるようになれたら、それは何よりの豊かさだと感じます。
あなたもぜひ、今日から「できることを、ひとつだけ」始めてみませんか?



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