私自身、仕事柄人前で話す機会が多く、またYouTubeでも定期的に話すことがあるため、「どう話せば伝わるのか」については常に意識してきました。
これまでの経験の中でも、自然と論理的に話すよう工夫してきたつもりでしたが、今回の「IKEC法」という明快なフレームワークを知って、改めて話し方の“型”を意識することの大切さを実感しました。
今までも無意識にやっていたことが、こうして理論として整理されていると、とても腑に落ちますし、再現性が高まります。これからはこのIKEC法を意識して、さらに伝わる話し方を磨いていきたいと思います。
IKEC法とは?
IKEC法は、以下の4つのステップから構成される話し方のテンプレートです。
- I(Introduction):意見・立場の提示
- K(Keypoints):要点の提示
- E(Evidence):具体的根拠の提示
- C(Conclusion):結論・まとめ
この順番に沿って話すことで、誰でも自然に論理的な話し方ができるようになります。
ステップ1:Introduction(立場の提示)
まず最初に、「私はこう考えます」と自分の立場や意見を明確に述べます。
例:
「私はテレワークは今後さらに広がるべきだと考えています。」
この“はっきり言い切る”という姿勢が、聞き手に安心感と信頼を与えます。さらに、「理由は2つあります」といったように予告を加えると、相手も心の準備ができて、話の流れを追いやすくなります。
ステップ2:Keypoints(要点の提示)
次に、自分の意見を支える根拠となるポイントを2〜3点に絞って伝えます。
例:
「まず1つ目は、通勤時間が不要になり、仕事の効率が上がる点です。」
「2つ目は、地方に住む人も活躍しやすくなるという利点です。」
構造的に整理された話は、聞き手の理解を助けます。「まず〜」「次に〜」と順を追って伝えるだけでも、話の印象はぐっとクリアになります。
ステップ3:Evidence(根拠の提示)
意見や要点に具体的な事例・データ・体験談を添えることで、説得力が大きく増します。
例:
「私自身、テレワークを取り入れてから残業時間が30%減りました。」
「また、総務省の調査では、テレワーク導入企業の約7割が“業務効率が上がった”と回答しています。」
このように、抽象的な意見を“具体”で裏打ちするのがこのステップのポイントです。データ、事例、個人の体験など、使える素材はたくさんあります。
ステップ4:Conclusion(結論と未来の視点)
最後に、自分の意見を再度明確に伝えたうえで、今後の展望や可能性について一言添えると、話に深みと余韻が生まれます。
例:
「以上の理由から、私はテレワークはさらに普及すべきだと考えます。」
「今後はセキュリティやオンラインでのチームワークの強化も重要になるでしょう。」
この「未来への視点」があるかどうかで、話し手としての印象が一段階変わります。
実際のテンプレートに当てはめてみると
IKEC法の構造を実際の話に当てはめると、次のような形になります。
私は〇〇だと考えます。
理由は2つあります。
- 1つ目は〇〇だからです。
→これは〇〇という背景があります。 - 2つ目は〇〇という点です。
→実際に〇〇という具体例もあります。
以上のことから、私は〇〇と考えます。
最後に、今後は〇〇といった視点も重要になるでしょう。
誰にでも使える「思考の補助線」
IKEC法は、話す技術というより「思考の順番」を明確にする方法です。話す前にこの流れを頭の中に描くだけで、自分の言いたいことが整理され、聞き手にも伝わりやすくなります。
話すことが苦手な人も、伝わっていない気がする人も、IKEC法という“補助線”があるだけでグッと安心感が増すはずです。
まとめ:話し方が変われば伝わり方が変わる
話し方において大事なのは、内容だけではなく「構造」です。IKEC法を取り入れることで、話す内容に筋が通り、説得力が増し、聞く人に「この人、頭の良い人だな」と思ってもらえるようになります。
ぜひ今日から、あなたの話し方にIKEC法を取り入れてみてください。きっと伝わり方が変わります。



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